自分がタップダンスに出会ったのは、
というかタップダンスものを認識したのは20数年前になりますが
故グレゴリーハインズ氏主演の『TAP』という映画でした。
勿論、他の映画で(フレッド アステアやジーン ケリーなど)見た事はあったのですが、
自分の中では「カタカタ音の鳴る踊り」というだけのものでした。
それまで特にダンスなんて興味はなかったし、
ましてやタップダンスなんて特殊な踊りは自分には関係のないものでしたが
『TAP』という映画を観たことでそれが一変しました。
音楽でもダンスでもそれまで
『インプロビゼーションの放つエネルギー』
みたいなものを見たことがなかったので衝撃的でした。
そのだいぶ後になりますがタップダンスを習い始めた数年後
『National Tap Day』というイベント(何年だったか定かではないですが多分2002年くらい)で
熊谷和徳というタップダンサーを知りました。
その時もやはり『インプロビゼーションの放つエネルギー』みたいなものにやられ、
それ以来、和さんのイベントやワークショップに行くようになり
2006年の『TAPPERS RIOT』という舞台で今の仲間達と出会ったわけですが、
カンパニーメンバーのみんながそうだと思いますが自分にとってもここが人生の転機でした。
そして、それから自分が出会ってきた人達、
今自分を支えてくれている人のほとんどは自分がタップダンスをやってきたから出会えた人達、
自分がタップと関わってきたから出会えた人達です。
タップがあったから今の自分があるのは間違いないことです。
そのタップに対して自分が出来ることは、
先人達がやって来たのと同様にタップという文化のリレーを繋いで
後に伝える事なんだろうなと思います。
自分個人では些細な事しか出来ないですが、
今回の『東北タップダンス&アートフェスティバル』の様な大きなプロジェクトでは
より多くの人により意味のある事を伝えられると思うので
微力ながら全力でぶつかりたいと思います。
加藤信行